仕事

サラリーマンの所得税と住民税。税額の決まり方を理解することが節税に繋がります。

毎月の給与から所得税や住民税が引かれている。
引かれる金額はどのように決まっているのかな。
できるだけ引かれる金額を低く抑えたいな。

こういった疑問に答えます。

皆さんは毎月給与から天引きされている所得税や住民税の税額がどのように決められているか知っていますか?

良くわからないという方は今回の記事は必見です。

税額の決まり方を理解することで節税制度の理解へ繋がっていきます。

できるだけ分かりやすく解説するよう心掛けるので、最後まで御覧いただけると幸いです。

✓本記事の内容

  • サラリーマンの所得税
  • 住民税の決まり方
  • 給与所得控除
  • 所得控除
  • 課税所得

この記事を書いている私はアラサー独身サラリーマン。

サラリーマン生活6年目の私ですが、日頃から節約の意識を持ち、同時にお金の知識を高めています。

こういった私がサラリーマンの所得税や住民税の決まり方について解説していきます。

サラリーマンの所得税・住民税の決まり方

サラリーマンの皆さんは毎月の給与から所得税や住民税などの税金が天引きされていますよね。

このように自動的に所得から税金が引かれることを「源泉徴収」といいます。

ではこの源泉徴収される所得税や住民税の金額はどのように決めているのでしょうか。

はじめに結論からいうと所得税及び住民税は以下の計算式で求められます。

所得税額=課税所得額×税率(累進税率)-控除額

住民税額=課税所得額×10%+均等割5,000円

※課税所得額=(1年間の収入―給与所得控除)―所得控除

難しくてややこしい用語がたくさんでてきましたね。

以下でそれぞれの用語について解説していきます。

ここで特に注意してもらいたいことは、

所得税や住民税は単純な収入ではなく課税所得額によって決まるということ。

課税所得額の決まり方をしっかりと理解することが重要です。

課税所得額が決まるまでのイメージ図は以下のとおりとなります。

それでは個別にみていきましょう。

給与所得控除

所得税や住民税の徴収額を計算する第一段階で給与所得控除額を算出します。

そして1年間の給与収入から給与所得額を引いて給与所得額を導きだします。

給与所得控除とは何かというとサラリーマンの必要経費分であると思ってください。

個人事業主は収入から交通費等の経費分を引いて申告しますよね。

サラリーマンにおいて必要経費分にあたるのが給与所得控除ということになります。

会社に行くために衣類や筆記用具を購入したり、業務の参考になる書籍などを購入したりしますよね。

給与所得控除はこういったサラリーマンに必要な経費を表しています。

給与所得控除は給与収入の合計額をベースに計算されます。

以下の表を参考にしてください。

給与収入金額 控除額
162万5千円以下 55万円
162万5千円超180万以下 収入金額×40%-10万円
180万円超360万以下 収入金額×30%-8万円
360万円超660万円以下 収入金額×20%-44万円
660万円超850万円以下 収入金額×10%-110万円
850万円超 195万円(上限)

所得控除

1年間の給与収入から給与所得控除額を引くと給与所得額が導きだされます。

給与所得額から所得控除額を引くことで課税所得額が算出されることになります。

所得控除額は配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除、医療費控除などたくさんの控除が認められています。

所得控除の中には知っていればお得な制度もあります。

そういった制度は以下の記事で紹介していますので是非チェックしてみてください。

サラリーマンができる節税対策。制度を上手く活用して手取りを増やし余裕のある生活へ。 こういった疑問に答えます。 ✓本記事の内容 サラリーマン節税対策7選 初心者でも節税は難しくない理由 ...

所得控除を有効に使うことができれば節税に繋がってくるのです。

課税所得

前述で紹介したとおり、給与所得額から所得控除額を引いた分が課税所得額になります。

課税所得額をベースに所得税額と住民税額が決定されることになります。

所得控除額は所得税と住民税で算定される金額が微妙に異なる場合があります。

すなわち所得税の課税所得額≠住民税の課税所得額となることは頭の片隅に入れておいてください。

所得税の算出方法

所得税を求める計算式は以下のとおりとなります。

所得税額=所得税の課税所得額×税率―控除額

税率と控除額は以下の表により決められています。

課税所得額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 9万7,500円
330万円超695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万超 45% 479万6,000円

特徴的なのは課税所得額が増えるほど税率があがるということです。

この仕組みを累進課税といいます。

簡単にいうと「低所得者からたくさん所得税をとってしまうと生活が困窮する可能性があるから、生活に余裕のある高所得者からその分多く所得税を徴収してしまえ」という考えの仕組みです。

低所得者にとってはありがたく、高所得者にとってはつらい仕組みですね。

住民税の算出方法

住民税を求める計算式は以下のとおりとなります。

住民税額=課税所得額×10%+均等割5,000円

特徴的なのは税率が所得税と異なって一律10%ということです。

さらに均等割という税額5,000円が徴収されている点です。

都道府県民税1,000円、市町村民税3,000円で徴収されます。

2014年~2023年は復興財源として防災施策の財源として500円ずつ加算されて徴収されています。

復興財源の徴収がなくなる2024年からは森林環境税という名目で国が1,000円徴収し、市町村に森林整備の財源として分配することが決まっています。

均等割の税額はしばらくの間、5,000円が続く見込みです。

最後に

サラリーマンの所得税・住民税の決まり方について解説しました。

所得税・住民税の決定の肝となる課税所得の考え方について理解できたでしょうか。

所得控除の制度を利用し、課税所得をいかに減らすことができるかが節税に繋がってきます。

所得控除の制度の中にはiDecoや医療費控除など、個人で知っておかないと見逃してしまうものも多くあります。

以下の私の過去記事でも紹介していますのでチェックしていただけると幸いです。

サラリーマンができる節税対策。制度を上手く活用して手取りを増やし余裕のある生活へ。 こういった疑問に答えます。 ✓本記事の内容 サラリーマン節税対策7選 初心者でも節税は難しくない理由 ...

また、税金の勉強については本を読んだり、YouTubeを見たりすることで進めています。

税金や節約の本については以下の本が分かりやすいです。

役立つ内容ばかりなので是非一冊、購入をおすすめします。

最後まで御覧いただきありがとうございました。