今回の記事ではドリルを売るには穴を売れという本のレビューをしていこうと思います。
この本では一言でいうとマーケティングの基礎を学ぶことができる本です。
マーケティングというと難しいイメージを持つかも知れませんが、この本は初心者でも読みやすい文章体と文章構成でしっかりと基礎を学ぶことができます。
マーケティング初心者の私もつまずくことなく読みとおすことができました。
この本は下記のような人におススメの本です。
・これからビジネスを始めようと考えている方
・読みやすいマーケティングの入門書を探している方
会社経営者や会社のマーケティング関係の部署にお勤めの方はもちろんこと、副業などで自分で何かしらのビジネス(ブログ・Youtubeなど)でお金を稼ぐ予定の方も一読を強くおすすめする本です。
この本では下記のことが学べます。
マーケティングの基本4理論
ベネフィット
セグメンテーションとターゲット
差別化
4P
それでは以下で詳しくレビューをしていこうと思います。
私が購入に至った理由
私がこの本を知ったきっかけはトップブロガーのヒトデさん(@hitodeblog)がおすすめしていたからです。
マーケティングの知識を学ぶ入門書として非常に読みやすいと絶賛されていました。
稼げるブログを運営するにはマーケティングの知識があった方が良いとのことでした。
それを聞いた私はすぐさまAmazonでポチりましたね。
ブログを始めたのは良いけれども中々結果がでずに改善の糸口を探していたのでブログの大先輩の話をとりあえず聞いとこうというノリです。
勿論この本は私のようにブログを書いている人だけではなく、ビジネスを始めようとしている方、マーケティングの基礎を学びたい方、多くの方におすすめの本です。
この本の作者
この本の作者は佐藤義典さんという方です。
以下は本書の裏表紙からの引用です。
早稲田大学政治経済学部卒業。NTTで営業やマーケティングを経験後、米ペンシルべニア大ウォートン校のおいてMBAを取得。その後、外資系メーカーにてガムのブランド責任者としてマーケティング、営業、開発、製造などを統合。外資系マーケティングエージェンシーでは、営業チームのヘッドやコンサルティングチームのヘッドやコンサルティングチームのヘッドなどを歴任。現在は「戦略と戦術を結ぶ」ことを理念とする経営コンサルティング会社、ストラテジー&タクティクス株式会社の代表取締役社長として活躍中。無料マーケティングメルマガ、「売れたま!」の発行者として知られる。
大手新聞社、財閥系不動産会社、高級化粧品メーカー、大手航空会社などさまざまな業績のマーケティング戦略、戦術のコンサルティング実績がある。
早稲田政経ってすごいなぁー。
地頭のいい人なんでしょうね。
マーケティングのコンサル経験豊富で。
こういう実績のある経歴の持ち主が言うことは説得力がありますよね。
この本の構成
マーケティングの基本4理論をチャプターで区切り、チャプターごとに各理論について解説していく展開です。
各チャプターの後半に物語形式でイタリアンレストランの立て直し計画のストーリーが展開されます。
この形式により、マーケティングの各理論について具体のイメージが沸き、各チャプターの理解が深まるのでこの本が分かりやすいと評価されている所以かも知れません。
要約
簡単に私なりに本の内容をまとめてみました。
マーケティングの基本4理論
マーケティングには以下の基本4理論があります。
マーケティングの基本4理論
・ベネフィット
・セグメンテーション
・差別化
・4P
ベネフィット
さてマーケティングの基本4理論のひとつ「ベネフィット」から見ていきましょう。
ベネフィット=顧客にとっての価値
あなたが何かものを買うときはその商品があなたにとって何かしらの価値のあることだから購入にいたるのだと思います。
例として本書ではドリルの購入について触れています。
顧客がドリルを買う際にはドリルそのものではなくて、ドリルがあける「穴」に価値を感じて購入に至るのだと。
モノを売る際やサービスを提供する際はそのモノやサービスが顧客にとってどのような価値があるのかを常に意識しておかなければなりません。
顧客が得る価値>顧客が払う対価
上記のように提供するモノやサービスの対価よりも顧客が得る価値の方が上回ったときに購入に至るのです。
では、顧客が価値を感じる根源はというと人間が持っている欲求ということになります。
人間の欲求は下記の3つに分類できます。
自己欲求 自分の中で完結する欲求。
社会欲求 他人から良く思われたい欲求。
生存欲求 肉体的な快楽。
例えば私は自転車が趣味でイタリアブランドのロードバイクを購入しました。
購入を決意した背景には以下のような欲求が働いていたと思います。
自分の好きなロードバイクを買いたい欲求=自己欲求
イタリアブランドの少しレアなロードバイクを購入することで他人から注目されたい=社会欲求
購入したロードバイクで運動して健康に過ごしたい=生存欲求
私はロードバイクの購入の際に3つの欲求が働いていましたが、それぞれ欲求の比率は買う側の人間や提供されるモノによって異なります。
私の場合、自己欲求5:社会欲求4:生存欲求1このぐらいの比率になりますかね。
どの欲求を実現させるかで提供するモノやサービスを変えていかなければなりません。
モノやサービスの提供を考えるときはそのモノやサービスでどの欲求をメインで満たすのか戦略を練る必要があるということになります。
セグメンテーションとターゲット
さてマーケティングの基本4理論の2つ目「セグメンテーションとターゲット」。
セグメンテーションとは顧客をグループ分けすること。
ターゲットとはセグメンテーションで分けられた顧客グループの中でこの人たちに売ろうと狙いをつけた顧客グループのこと。
なぜセグメンテーションをする必要があるのか。
それは人によってどの欲求を重視するのかが異なるからです。
ただ同じような欲求を重視する人のグループ分けをすることができます。
それがセグメンテーションです。
ではセグメンテーションの実例はというと以下の2つのグループ分けがオーソドックスです。
人口統計的セグメンテーション
性別と年齢を軸とした分類
心理的セグメンテーション
心理や行動を軸とした分類
どちらか一方だけではなく、人口統計的セグメンテーションと心理的セグメンテーションを上手くつなげて考えることが重要です。
さて続いてターゲットの話。
セグメンテーションをした中からターゲットを絞ります。
ターゲットを絞る際は下記の3点をしっかりと盛り込める層に入れるように注意しましょう。
無謀なターゲットを設定してまうとビジネスとして苦しいことになってしまいますからね。
市場が十分に大きい
競合の激しさと自社の強み
価値の必要性の高さ
差別化
さてマーケティングの基本4理論の3つ目「差別化」。
ビジネスでは競合相手を上回る価値を提供しなければ生き残れません。
そのために差別化を図る必要があります。
差別化は下記の3つの軸に分けることができます。
手軽軸
安く・早くなどの手軽さを大事にする
商品軸
商品の質を大事にする
密着軸
顧客に密着することを大事にする
例えば同じラーメン屋でも値段が安くて速いお店(手軽軸)もあれば、素材にこだわって手打ち麺や高級鶏がらで出汁をとるようなお店(商品軸)もあるだろうし、定員さんの愛想がよくてメニューを丁寧に説明してくれるなどのサービスが良いお店(密着軸)があると思います。
どれか一つの軸に絞ってその軸を中心として差別化を図っていくことが良いです。
ただし、ほかの2つの軸も平均以上に高くないと競合に勝てないということなのでご注意を。
4P
ベネフィット、セグメンテーションとターゲット、差別化を学んできました。
最後のマーケティングの基本4理論は「4P」です。
顧客に価値を提供し、その対価としてお金をもらうための具体的手段、価値を現実化するものです。
Product(製品・サービス)
どんな価値を売るのか
Promotion(広告・販促)
価値を伝えて買ってもらうための手段
Place(流通・チャネル)
どこで買ってもらうか
Price(価格)
どれだけの対価を受け取るか
ここで重要なのは4Pは一貫性が大事だということです。
提供するベネフィット、顧客のターゲット、重視する差別化戦略を決めたらそれに合わせた4Pを考えていかないといけないということですね。
東京ディズニーランド
本書では最後の方に東京ディズニーランドのマーケティング戦略について触れています。
東京ディズニーランドはベネフィット、セグメンテーションとターゲット、差別化、4Pが美しく整合しているとのことが書かれています。
具体的な内容については是非本書を手に取って御覧ください。
感想
初めてマーケティングに関する本を読んだ私は正に目からウロコの情報ばかりでした。
マーケティングの基礎を学んだことで世の中のビジネスを今までとは違った目線でみることができるようなったと思います。
このビジネスはどういったベネフィットを提供しているのだろうとか、このお店はどの軸で他店との差別化を図っているのだろうとか普段から考えるようになりました。
ブログ運営においても誰を対象(セグメンテーションとターゲット)にどういった情報を提供するのか(ベネフィット)、他のブログサイトとの差別化といったマーケティングの知識は非常に役立つと実感しています。
私にこの本を読むきっかけを与えてくださったヒトデさんに感謝✨
この本は初心者の私でも挫折することなく読み進めることができました。
読みやすい文書レベルと解説だけでなく物語も同時に展開され飽きがこずに読み進めることができるのですよね。
読みやすいマーケティングの本を探している人やこれからビジネスを始めようとしている方には本当におすすめの一冊です。
以上になります。
最後まで御覧いただきありがとうございました。